1-112 福井県の旧中竜鉱山


作者:ええっと、この物件は風合瀬鉱業所の管理人さんから頂いた情報で、「福井県に廃鉱がありますよ」ってメールをもらったんだ。
助手:おおっ?これは神岡鉱山以来の大物件になりそうですね?
作者:ただね、場所の特定が難航した。今みたいにネットで詳細を検索ってノウハウがなかったから、福井県の山奥って漠然とした情報だけで探し当てることになる。
助手:それだけじゃ発見は不可能ですね。
作者:でも当時どの廃墟、廃鉱サイトにも紹介されていない、未知の物件は魅力的だよ。しかも北陸地方、やはり一番乗りはココじゃないと。
助手:でも探索が2004年の秋で、公開が2008年って・・・
作者:痛いとこ突くなぁ・・・。その間にいくつかのサイトで公開されたものの、あまり大々的じゃないから、まだ新鮮だと思うぞ。
助手:山奥だし、近隣に別の物件が無いなら、ちょっと二の足を踏みますねぇ。
作者:そうそう。俺の場合は鉱山付近に「アドベンチャーランド中竜」という見学施設があることがわかったから、ようやく調査を決めた。
助手:ほう、それなら僕も行きたかったな。
作者:とはいっても、本格的な廃墟探索じゃなくて、あくまでドライブの目的地ということで、本格的な探索は次回ということで・・・。

中竜鉱山(なかたつこうざん)は、福井県大野郡和泉村(現大野市)に存在した鉱山です。
元々は銀山として、また近代になってからは亜鉛鉱山として開かれました。
1987年、円高により採算が悪化し閉山。鉱石が枯渇したわけではないので、
閉山後も当時採掘された鉱石がまだ残されているそうです。
鉱山の跡地を利用した体験型鉱物博物館である「アドベンチャーランド中竜」が造られました。
坑道を専用バスで見学できる珍しい施設で、地下120メートルの坑道を見ることが出来ます。

ここがアドベンチャーランド中竜です。日曜日でしたが、観光客はまばらでした。

助手:うーん、知らないですねぇ。
作者:まあ福井県の物件だし、この施設の他には温泉設備がある程度で見どころが少ないから、ココをメインに来る人以外はツライかもな。
助手:うむむ、石川県からクルマで訪れるなら、丸一日は必要ですね。
作者:ここへ来る途中には放棄された鉱山従事者の社宅や施設の廃墟があった。残念ながら時間の都合で写真すら撮れなかった。 orz
助手:次回のお楽しみですね。さあ先輩、早く見学路を見せてくださいよ。
作者:ふう、実はな、バスには乗らなかったんだ・・・。入場料ケチッて(苦笑)。
助手:えーーーー!?これはダメですよ!先輩の怠慢ですよぉ!(怒)。
作者:だってさ、見学路が整備されてるなら、廃鉱とはいえないだろ・・・。誰でも入れるわけだし、ここで紹介しなくてもいいだろ。

見学専用のバスは専用の道路を走りますが、
ほぼ並行して、道路が延びていたので進んでみました。
すると、当時の鉱山施設が見えてきました。

すでに操業を止めているので、おそらく施設全体が廃墟です。

廃墟化したとはいえ、保存状態は非常に良く、不心得者の破壊工作はほぼ皆無です。

左に見えるショベルカーも、放置プレイで朽ちかけていました。

ゆっくりと自然荒廃が進んでいくことでしょう。

味がありますねぇ。潜入できなくても廃鉱の魅力を堪能できます。

僕達の他には、訪問客はいません。見学者は別ルートで坑道に入ります。


そろそろ帰ります。

作者:どうだ?中に入らなくてもそれなりに探索できただろ?
助手:なるほど、これはスゴイですね。87年以来の施設、貴重な遺構だと思いますよ。
作者:まあ次回には今回見れなかった社宅などの廃墟や余裕があれば坑道の中も見学しようかと思っていたら、新情報が!
助手:イヤーな予感・・・。
作者:唯一の見学施設だったアドベンチャーランド中竜が、2006年11月30日限りで営業を終えたらしい。もう中は見れない orz
助手:あーあ、これは天罰ですよ。いくら施設化されているとはいえ、発見した時に体験しておかないと、後悔しますよ。
作者:そう・・・。何度も同じ目に遭ってるのに今回もまた(涙)。だから今回は優先してこの物件の公開を決めました。他の遺構については、機会があればまた調査しようと思います。

参考サイト

パパパパンダのページヽ(ΘェΘ)ノ内の「トラベルストーリー」→「愛知県外」でアドベンチャーランド中竜の見学路を紹介してあります。

とりあえず一旦おわり。
次回の訪問が出来たら、増えるかも?

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