1-120 唐津の廃ホテル

九州の王道物件にアタック!!まさかの追悼公開に…

まえがき

この物件は、作者がいくつかの廃墟サイトでその存在を知り、強い感銘を受けて遠征を決めました。

綿密な探索計画を立て、2006年8月中旬に遠征を決行。無事探索は成功しました。
当初は解体の噂など聞いておらず、この時期が無理ならば来年でもいいやって軽い気持ちで考えていたのです。
ところが、探索を終えてからすぐの2006年8月28日、なんとこの物件の解体作業が始まりました。
その後のネットの情報では、年末には解体が終えたそうで、九州屈指の廃墟が、また一つ伝説となってしまいました。
心霊スポットとしても有名だった物件だったので、公開時には実名、所在を伏せようと考えていましたが、解体が確認されたのでこれらも公開します。

参考にしたサイト

廃墟伝説 「串崎ケープホテル」 このホテルの開業から廃墟になったあとまでの経緯が詳しく解説してあります。
Yahoo!ブログ 「キチキチ廃散歩」 串崎ケープホテルの解体中の写真が見れます。作者の方、お気の毒です…。

作者:まさかこんなに早くこんな理由で公開になるとは思わなかったよ…。
助手:絶妙なタイミングで探索ができたんですね。先輩の強運にビックリですよ。
作者:実際の探索は台風10号の影響で決して快適とはいいがたかった(苦笑)。
助手:まあまあ、列車が無事に運行したからいいじゃないですか、アクセスの手段を断たれたら探索どころじゃないですからね。
作者:うむ。成功したことには感謝しないといけないな。
助手:先輩から突然「鹿家」って駅はどこだ?って聞かれた時にはもう廃墟しかないなって思いましたから(笑)。
作者:ここはどうしてもこの目で見たかったんだ。侵入者による破壊もあるけど、30年もの間廃墟であり続けた正統派だ。寂れ方が素晴らしい!
助手:「串崎ケープホテル」って言う物件ですね。「串崎」っていうのは小さい岬部分の名前みたいですね。「ケープ」の意味がわからないけど…。
作者:この地名をヒントにやっと所在を突き止めた。たまたま近くに鉄道が通っていたから都合も良かった。遠征先の自動車利用は難しいからな。

(ここからは、調査中のやり取りと、編集時の会話が混在しています。ご了承下さい)

小さな無人駅を降りて歩くこと十数分。ついに念願の廃墟ホテルが見えてきました。
想像通りの迫力です!一挙にテンションが上がりました。
この物件は心霊スポットしても有名。不法侵入者が後を絶たないそうです。

作者:よかった。ココにお目当ての廃墟が見つからなかったら、九州旅行自体の存在意義が揺らぐんだぞ。
助手:うおおおお!僕は初めて見るけど、これはスゴイですねぇ…。
作者:そうだろ?このホテルが開業したのは1968年。しかし思ったほど利用客に恵まれなくて、1970年代前半に廃業している。
助手:最近の傾向では、バブルの遺産みたいな廃墟が多かったけど、ここはそれよりずっと古い廃墟だったんですね。
作者:廃業したときも俺が生まれていたかどうかってくらい、廃墟年齢の高い物件だ。熟成度も期待できるぞ。

半円状の飛び出た部分は、この廃墟最大の目玉、展望浴場です。
物件の名前が残されていました。当初はモザイクをかけるつもりでしたが、そのまま公開できました。

作者:敷地の周囲には柵があって、通常は入れないようになっている。有刺鉄線を追加した箇所もあったな。
助手:心霊スポットともなると、毎晩肝試しを目的に多くの人が集まっていたんでしょうね。
作者:うん。馬鹿騒ぎをするだけでも周辺住民の迷惑になるし、ここ数年で、放火事件が6件もあったらしいぞ。
助手:火付けは絶対ダメですよねぇ。そりゃ周辺警備も厳しくなりますよ。
作者:だから当然自己責任で敷地に潜入だ。前の道路はけっこう交通量が多いから、敷地をうろうろしているだけでヤバイんだぞ。

展望浴場部分を側面から見てみました。自然崩壊が進んでいます。
そばに放置された軽トラックは、侵入者達の手によって荒らされていました。
展望浴場部分は、どこから撮っても画になりますね。

作者:カメラを新しくしてから、構図に広がりが出てきたよ。
助手:次はいよいよデジタル一眼レフですね。
作者:俺にも使いこなせるか?
助手:一度使うと病み付きになりますよ。

変わったデザインのベランダ部分が崩落しています。
奥に見える部分がどうやら客室のあるところらしいです。

作者:これは、廃墟の王道をゆく外観だと思うな。
助手:確かにかなり年季が入っていますね。ホテルっていわれてもピンとこないですよ。
作者:外観だけでも満足できたかもしれないけど、やっぱり欲が出るね。中も見てみたくなるんだよ。
助手:その気持ち、なんとなくわかります。
作者:おっ、オマエも物分かりが良くなったなぁ。

建物の脇で見つけたガラスケースの山。危険なのでこれ以上近づけませんでした。
正面玄関は堅く閉ざされています。潜入できるのか?

作者:外観だけでも充分ネタになる物件だな。
助手:うーん、確かに。
作者:次回もまだ内部には入らない。付帯設備があったからそこの紹介だ。
助手:予想以上に大規模じゃないですか。更新、続けていけますかぁ?
作者:(苦笑)まあ最後まで紹介するから心配するな。

次回は、ホテルの付帯設備を紹介します。潜入は実現するのでしょうか?

次は、プールの様子をお届けします!→


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