1-42 さようなら、京ビル

2001年末〜2002年初頭は近所の建物が次々と解体される、衝撃的な出来事が多かった時期でした。
石川県小松市。所々に古い町並みが残る都市ですが、ここでも老舗ビルが姿を消そうとしていました。

助手:いよいよ最終回ですか。
作者:ある意味今回が一番見所があった。
助手:3階は居住空間になってたんですね。
作者:もう調度品はほとんど運び出されていたけど、年季の入った建物だから味があるっていうか。

3階通路

細くて暗い通路。窓が塞がれているので、もう夜が明けているのに真っ暗です。
窓側に高く積み上げられた畳や布団など。このまま捨てられるのでしょうか?

住居跡

作者:住居部分は、ほとんど空っぽだったね。
助手:台所の部分だけがそのまま残っていますね。
作者:いろんな間取りの部屋があって、玄関みたいな部分が無かったのがちょっと謎だな。
助手:畳の部屋とか床張りの部屋とかいろいろありますね。
作者:畳が全部撤去されていて、外の通路に積み上げてあった。後から運び出すのかな?
助手:布団とかも一緒にありましたね。粗大ゴミになるんでしょうね・・・。

台所部分です。湯沸かし器ともあって、結構豪華。
畳の部屋は全部畳が撤去されていました。
こちらは洋室?何も残っていません。
一番部屋数の多かった世帯は、カーペットもそのまま残されていました。襖の色がすごいです。
ベランダの染みがちょっと不気味。部屋の内部は広くて結構快適。
ベランダの様子です。外にはいつもどおりの風景が広がります。洗濯バサミのたくさん連なった紐がイイ!

角の部屋

作者:2階の角部屋は、用途不明の青い部屋だったけど、3階は他と一緒で居住空間になっていたぞ。
助手:外から見ても、よくわからなかったし、ここで謎が解けるんですね(笑)。
作者:そうだな(笑)。まあ、お前が期待するような面白い内容ではなかったけど・・・。

目隠しのための板でしょうか?涙を誘います。ここにも人が住んでいたのでしょうか。
先ほどの部屋にもあった台所設備一式がありましたが、この狭さでは、何ともアンバランス。

屋上

助手:何ですかあの角部屋は!窮屈すぎて住めませんよあれじゃ・・・。
作者:あれで一世帯の貸し部屋だったのかなぁ?一応1Kだし(笑)。
助手:これで3階の解説は終わりですか。屋上の探索もあるんですね?
作者:そうだ。ちょっと面白い残骸もあった。

ビニールシートが張り巡らされていた屋上。まさか雨漏り対策!?
小松の街が一望・・・とはいきません。ちょっと低すぎます。でも白山連峰が見えました。
住人が残していった靴下?でも真新しいみたいです。未開封のような品も見えます。
ここにも大量の衣料品が。どうやら2階衣料品売り場の売れ残りみたいでした。
衣料品のセンスはさておき、なぜ残していったんでしょう?まだまだ使えそうです。
このまま処分されちゃうのでしょうか?

作者:まあ、ざっとこんなもんだ。
助手:残されていた衣料品がもったいないですね。なんとか現金化できなかったのでしょうかね?
作者:あのころは、リサイクルショップとか、ネットオークションとかがまだ発展途上だったから、店頭売りで処分するしかなかったんだろうな。それでも売れ残ったと。
助手:今ならこれだけあればそこそこのお金になるでしょうね。先輩はもちろんネコババしていったんでしょ?
作者:お、おい!ネットの場で失敬なことを言うなよ!!そんな廃墟ファンの風上にの置けないような行為を、するわけないだろ!
助手:(・∀・)ニヤニヤ

実に4年を越えての公開となりました京ビルの最期(その割には大したこと無かったって意見はカンベンしてね)ですが、
今後もこうして廃墟と化したビルが解体という悲しい末路を辿るのでしょうか?
廃屋にっぽん周遊では、そんな廃墟の最期も見届けられればいいなと考えております。

おわり

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