1-49 美川の廃ディスコ

追悼記念公開ということで、今回は一気に完結させました。存分にご堪能下さい。

作者:1階はこんなもんだから、上に登ろうか。
助手:はぁ・・・なんだかモノクロの世界にいたら、目がおかしくなりそうだよ・・・
作者:そうだな。夜の舞台とはいえ、この黒の使い方はちょっと異常な感じもする。
助手:2階は、吹き抜けになっていた部分に出るんですね。ちょっと楽しみ。
作者:昼間だけどやけに静かだ。気づかれる前に撤収したいから急ぐぞ。
助手:僕だってこんな場所に何時間を居たくないですよ。
作者:(苦笑)そりゃそうだ。

階段も白黒。吹き抜けから見えていた部分の正体は?

作者:うーん、思ったほど荒らされてはいないんだけど、この散らかり具合は・・・
助手:閉店当初からこんな感じだったのかもしれませんよ。
作者:夜の遊び場らしく酒瓶か・・・

瓶の色からしてビールらしいですが、見たこともないラベルです。

作者:あーあ、これは・・・
助手:・・・やられていますね。
作者:ワイヤー入りガラスだから粉々にならないのに、それでも割ろうとするアホヤンキーの思考回路はやっぱりこんなもんか。

外からの投石で割れたらしい窓ガラスが廃墟を実感させます。
侵入者の典型的な行動、消火器のいたずら。この調子で本番にも生かしてほしいものです。

作者:やっぱりあったな(笑)
助手:こんな暗い廃墟で消化器の中身をぶちまけても面白くないでしょうに。
作者:ここは夜には来れないな。間違いなくヤンキー、居るぞ。

2階で見つけたカウンターです。それにしても真っ黒(苦笑)

作者:背後の壁に貼ってある営業許可証と食品衛生合格証が泣かせるな。
助手:平成何年かで切れてましたけど、一応普通に営業していたみたいですね。

金額表示がほとんどない手書きのメニュー。○○枚という単位がお金の代わり?
吹き抜けから下をのぞいて見ました。
真ん中に吊り下がっているのは照明でしょうか?上下する機構は無いみたいです。
さあ、3階へGOです。階段はもはやコンクリートが剥き出しです。

作者:そういえばかなり昔にとあるディスコで照明が落下して死者を出した事故があったな。
助手:ああ、たしかトゥ○アとかいう名前でしたっけ?吊り具の強度が問題になりましたね。
作者:それじゃ、3階へ行くぞ。

3階は応接家具が点在するだけで異常に殺風景な大広間でした。
4階へ。途中の階段に放置されたゴミもディスコを思わせる物ではありません。
4階も似たような部屋でした。コンクリの床、鉄骨がそのまま見える壁と天井・・・
統一感の無い家具はどこから持ってきたのでしょうか?

作者:なんだよこの3階と4階は!ひそかに楽しみにしていたのに、趣のかけらもないじゃないか!(怒)
助手:キレないでくださいよ(苦笑)、あ、中に鳥が迷い込んでる・・・
作者:窓はどこも開いていないのに、おかしいな?よし、目立たない場所の窓をちょっとだけ開けておこう。
助手:うむ、そこから逃げてくれれば、ありがたいですね。でも、バタバタ無駄に飛び跳ねてるだけで、うまく出られないですね。
作者:ああ、それにしても、やる気なくした。帰ろうか・・・
助手:そうですね。
帰る途中・・・(サザンのHOTEL PACIFICのテーマで携帯のベルが鳴り響く!)
作者:!!!!!!なんだなんだなんだ!!!
助手:先輩、落ち着いて。僕の携帯のベルですよ。あ、もしもし・・・うん・・・それじゃ・・・
作者:オマエなぁ・・・(怒)
助手:すんません、親からでした。
作者:携帯の音、消しておいてくれよ・・・心臓に悪いぞ。

今回の編集で

助手:今回の物件は、正直言ってあまり見どころはありませんでしたね。
作者:そうだな。取り壊されることがわかっていたなら、お前を隣のサウナに連れて行ってやりたかったぞ。
助手:あそこは外観を撮っただけで止めましたね。
作者:見どころは少なくても、ディスコっていうジャンルはあまりないし、もう今は壊された、ということでこの写真にもちょっとは価値が出てきたな。
助手:それで今回の追悼公開ですか。
作者:最後の携帯電話の呼び出し音、あれは本当にビビッた・・・(汗)。
助手:ほとんど無音のあの廃墟で、あの機械的な音はさすがに・・・(苦笑)。
作者:さて、サウナに続いてほぼ同時に解体となったこのディスコビル。現在は更地となってしまいました。今回の追悼公開で、在りし日の建物を思い出してくれれば幸いです。

おわり

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