1-5 金津のホテル

今までは鉄道沿線付近に存在する廃屋ばかりでしたが、ここはちょっと違っていて、
幹線道路の脇で見つけた廃屋です。場所は石川県と福井県の県境近く、
金津町の外れの国道沿線です。ちょうどラブホテルがぱらぱら建っている地区で、
中には営業を止めたらしいホテルもありましたが、探検は不可能。そんな中で
見つけたのがこのホテル。一目で廃屋と分かる雰囲気だったので早速探検開始!

ラブホテルとはうらはらに、殺風景な小屋の群れが・・・

作者:これは友達とのドライブ中に見つけて気になっていた物件だ。探索が成功したから・・・
助手:先輩も、いよいよクルマでの探索が始まりましたね。

建物は正門から容易に潜入可能。手前には管理人がいたと思われる管理棟があって、
敷地の中央には一軒家風の建物が林立していました。円を描くように配置され、
中庭は外からは見えません。一見して何事もなさそうな建物でしたが…。

中庭から建物群を見る。個室は完全に独立していて、トタン屋根の
安っぽい建物でした。今となっては流行りそうにありません。

助手:ちょっと予想外でした。もっと派手な建物が出迎えると思っていたんだけど・・・
作者:俺もこの段階では単なるカラオケボックスかと失望したんだ。まあ、中も見てくれ。

ドアはロックされていないところが多く、針金で固定されているところもありましたが、簡単に開けられます。
中にはガラスを割って強引に侵入した形跡も…。部屋は和室タイプと洋室タイプがあり、
入り口に部屋番号とタイプが明記されたナイトランプがありました。入り口には「レーザーディスク」と書かれた
看板もあり、これだけでは普通のカラオケボックスと見分けがつきません。しかし、建物に入って、
すぐにラブホテルだと分かります。入り口にはパチンコの景品交換所のようなのぞき窓。
室内は二部屋の間取りで、小さな浴室とトイレもある一応?豪華な作りです。でも薄暗い部屋にある浴室は
大変不気味でトイレの雰囲気も嫌な感じ。とても写真には残せませんでした。

和室タイプの室内。調度品はほとんどなくて、ふすまも外されて
床に放置してありました。窓には感じ悪い鉄格子が・・・。
和室タイプの部屋を手前の部屋から見たところ。一応床の間の
ようなものや洋服入れなんかも備え付けてありました。

作者:まあこんな室内だったから、ラブホテルだったんだ、と再び期待できたんだ。
助手:でもあんまりそんな雰囲気の部屋じゃないですね。
作者:そう・・・調度品がほとんど消えていたから残念。和風より洋風の部屋のほうが面白かったから、そっちも見て・・・

洋室タイプの室内。洋室なのに電灯は和風のものとなんか
ちぐはぐな感じ。ここも調度品はほとんどありませんでした。
洋室は壁紙にちょっと工夫がしてあっていかにもカラオケルーム
といった雰囲気でしたが、やっぱり安っぽい感じは否めません。

助手:部屋そのものはきれいですね。
作者:ああ、外観も内部も損傷が少なかったぞ。アパートなんかにしたらいいかもしれないな。トイレも風呂もあるから、後は台所だ。

エアコンがそのまま残っていた和室。でもこの破れた障子を
見ると唖然とする。やっぱり廃屋なんだなあ、と再認識できる。

中庭は、どの部屋からも眺めることができます。さぞいい眺めだろうと思ったら大間違い。
ど真ん中には朽ち果てようとしているボイラー室が…。経営者は何を考えているのか。

今回の廃屋でもっとも廃屋らしい建物だったボイラー棟。なぜか
中庭のど真ん中にどっしりと構えていました。な、なぜだろう?

助手:アハハハハ、窓の外はボイラー塔・・・かなりバカっぽいですね。
作者:普通、池があるとか、花壇があるとか、いい風景を想像するだろ?これじゃ客も来なくなるよ。

個室の建物は12部屋あって偶数番号が和室、奇数番号が洋室となっていました。
今紹介した部屋は特に特徴がありませんでしたが実は半分以上の部屋が物置として
使われていました。入っていた物はどの部屋も同じ物で、商品というよりゴミであると推測できます。
問題はその量!もうたくさんといわんばかりに部屋いっぱいに詰め込んでありました。
物がいっぱいで扉が開かない部屋もありました。何とか開いたドアから決死?の撮影に成功!

たくさんの品物(ゴミ?)であふれた洋室。
向こうの窓まで隠れるくらいの量だ。
隣の部屋は見えないくらいのすさまじさ。袋の中身はプラスチック
の製品で何に使うものかは不明。産業廃棄物なんだろうか?

助手:これは、産業廃棄物?危ないものだったらイヤですね。
作者:毒物とか、放射性物質とか?もしそうだったら大スクープだぞ。あっ、その前に自分自身の命が危険だな(^^;

←メニューに戻る