続・白雲楼ホテル解体速報

当サイトの掲示板、その他廃墟紹介サイトの掲示板でも広く書き込まれているとおり、石川県金沢市の湯涌温泉にかつて営業していた「白雲楼ホテル」の建物(本館、貴賓館、新館)の取り壊し工事が始まりました。廃屋にっぽん周遊では引き続き6月18日に解体の様子を取材できましたので公開します。今回は「北陸廃物紀行」のダイゾウ氏との合同探索となりました。

外観

玉泉湖から見上げた白雲楼ホテルの外観を公開します。大部分が防護シートに囲まれて見えませんが、曲線部分が印象的な階下の特別室だった場所だけが顔を出しているところがいいですね。

付帯設備

先週の段階では、正面玄関前のプールとそれに付随する建物がまだ残っていて、本体解体終了まで残ると思われていましたが、今回行ってみると見事に消えていました。その他従業員向けの寮、一軒家は一部離れた所にあるものを除いてすべて解体されていました。
正面玄関前の建物(廃墟時代、ここまでは誰でも見れた)も解体済み。見るも無残です。
解体時に使われるプールの水。だいぶ水位が下がっていました。
途中にあった従業員向けと思われた寮二棟と一軒家もすべて解体済みでした。

本館・貴賓館

本館、貴賓館の解体はかなり進んでいて、貴賓館はほぼ消滅、本館も正面玄関から見える5階、6階の部分はほぼ姿を消し、建物の内部が一部晒された状態で放置されていました。
正面広場。すっかり無くなっていました。
辛うじて残っていた搭屋。エレベーターシャフトがある箇所なので後回しなのでしょうか?
ズームで接近撮影。どうやら浴場のようです。
現役時代から景観を損ねていた非常階段。まるで墓標のように立ったままでした。
別の箇所から内部が見えるところをズーム撮影。ローラーコンベアーの設備が残っていました。
階下の部分はお食事処だった場所だったそうです。私は設備と場所を把握できていません・・・ orz
正面広場から粗末な石段を降りると新館広場につながっています。その途中にある謎の木造建築はそのまま。

内部

今回は比較的安全に内部の様子を見るために近づくことが出来ました。ただし足場はかなり危険な状態で、一見頑丈そうに見える鉄筋コンクリートの床も、一部崩れたところからわかりましたが、とても薄く、鉄筋のない箇所が崩れると容赦なく階下へ転落です。
そこを歩いてゆくと内部に入ってゆけます(かなり危険です)。今回は遠くから見えていた浴場と塔屋を入ってすぐ見えた麻雀室を見ることが出来ましたが、それ以上の深入りはしませんでした。
浴場部分が、ほぼ現役時代のままで残っていました。壁の落書きは最近のものではなく、廃墟になってから書かれたころです。
【写真左】麻雀室が見えました。廃墟だったころの窓際をアップしたところが写真右です。

新館

新館の解体も始まっていました。手前のせり出した部分から削り落としてゆく感じの解体方法で、完全に姿を消すまでにはまだ少し時間が掛かりそうです。
D今後の見通し
本館の解体が斜面部分にきましたが、急ピッチで解体が進んでおり、どうやら7月1日の氷室開きまでに解体を終えるみたいです。新館の解体が進めばホテルの建屋はほぼ姿を消すため、残骸を見ることが出来るのもあとわずかでしょう。

E周辺の状況
今回の調査でも、数組の見物人が来ており、ほとんど残っていないホテルの外観を見てがっかりして帰って行きました。立派なカメラを携えた人も来ており、皆白雲楼ホテルの最期に興味を持っているのでしょう。先述したとおり、解体作業中の現場は非常に危険です。くれぐれも無謀な行動は控えてください。純粋な気持ちで見物に来る人もいます。その人たちのささやかな楽しみを奪わないようにしましょう。

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