名古屋方面から近畿圏に入り、助手の案内で近鉄特急、南海特急を乗り回しました。
次第に雰囲気は廃墟探検から、普通の旅行に戻りつつありましたが・・・
助手:高野山まで登る南海の特急列車がありますから、乗ってみましょうか?
作者:山の上なら雪が残っていそうだな。まさか本当に参拝するわけじゃないんだろ?
助手:まさか(笑)終点まで行ったら引き返しますよ。
作者:しっかしこの切符でずいぶん乗ったな。俺はほとんどJRの列車しか乗ったことなかったからいい経験になったな。
助手:そう言ってもらえると嬉しいですねぇ。
だんだん沿線の景色が山に近づき、道のりが険しくなってきました。
作者:ああっ!!
助手:(驚いて)な、何ですか?
作者:い、いや・・・あのさぁ、終点まで行ったらお前だけ先に帰ってくれないか?
助手:え?どういうことですか?・・・ああ、また廃墟を見つけたんでしょ?
作者:(ぎくっ)オマエには隠せないな・・・そのとおりだよ。小さな駅のすぐ近くだ。降りてみたくなった。
助手:それじゃ、僕は南海の難波まで戻りますから、そこで落ち合いましょうか。
作者:すまんな。
こうして作者だけ途中の小さい駅に途中下車。なんとこんな小さな駅にも自動改札機が・・・田舎育ちの僕には珍しく映りました(笑)
問題の廃屋の立地は線路脇のすぐそばで、よくある駅から離れた駅員専用の詰所みたいな建物でした。列車はゆっくり走っていたのでかなりはっきりと建物の様子が見れました。かなりの確率で廃墟だと確信。
外観です。木造です。これが廃墟なら小規模ながらいい雰囲気です。 |
(帰ってからの会話)
作者:イイ!すばらしいな。中に入りたい・・・
助手:これが廃墟だと予想したんですか?先輩の「廃墟千里眼」はすごいな・・・で、中に入れたんですか?
作者:オッケー(笑)正面の扉が開いていた。もちろん、中に人が居ないのを確認してお邪魔しました(笑)
室内です。一番大きいこの部屋は土間でした。年季の入った椅子や机が廃墟に彩りを添えます。 |
木の窓枠に汚れてぼろぼろのカーテン。窓ガラスが割れていないのは廃墟としては貴重。 |
作者:これが室内な。
助手:窓の上に掲げられた額とか規則を書いたらしい張り紙がいかにも駅の詰所っていう感じですね。
窓の外にはすぐに線路が見えます。ここで電車が通るのをずっと眺めていたい気分です。 |
少し部屋の奥をのぞいてみました。奥に見えるのは台所のようです。 |
作者:ここでの見どころは左に見えるものだな。
助手:ちょっと用途がわかりませんね。先輩は予想できました?
作者:うーん、昔の先頭にありそうな木のロッカーみたいなものだな。ここには宿直の設備もあったみたいだから、宿直の駅員専用ロッカーだったのかな。
台所のほかにも小さな部屋があるみたいです。戸のガラスが割れています。 |
畳敷きの部屋でした。宿直員の寝室だったのでしょうか。少々荒れています。 |
窓のわりに大きなカーテン。すっかり老朽化して真ん中から裂けてしまってました。 |
助手:すっかり寂れていますね・・・大部屋とこの畳敷きの部屋が特に廃墟らしい雰囲気でしたね。
作者:駅が管理していた建物だから、所々に貼ってある張り紙が面白かった。本当なら内容も公開したかったけど、この部屋、すごく暗かったんだ。
助手:明るく見えてるのはフラッシュのおかげですね。だから接近した写真が無かったんですか・・・
作者:まあ旅先で偶然見つけるのが俺の本来のスタイルだから、まあまあの収穫だったな。次回もいい廃墟にめぐり合いたいな。
おわり