1-42 さようなら、京ビル

2001年末〜2002年初頭は近所の建物が次々と解体される、衝撃的な出来事が多かった時期でした。
石川県小松市。所々に古い町並みが残る都市ですが、ここでも老舗ビルが姿を消そうとしていました。

助手:ああ、なんだか懐かしいですね。
作者:もう5年くらい過ぎたんだっけ?
助手:それくらいでしょうかね!?でもせっかく更地にしても、肝心の道路拡張工事は進みませんね・・・。
作者:空港よりの数百メートルが、ようやく拡張しただけだな。あのパチンコ店あたりの・・・。
助手:公共工事なんて、こんなもんでしょう。遅くなったって、誰も文句言えないんですから。
作者:この廃墟も浮かばれないな。
助手:そしてこれは2階部分ですね。
作者:ざっと見たところ、半分以上は衣料品売り場だったみたいだな。あとは美容室と喫茶店。
助手:近所に住んでた僕が一度も見ていないのは辛いですね。
作者:モノの残り具合が微妙に廃墟を感じさせる内容かな。それでは、どうぞ!

衣料品売り場跡

階段を上ります。床がやけに埃っぽいです。

作者:まずは衣料品売り場だ。
助手:典型的な田舎のショッピングセンターですね。
作者:中途半端な規模の(笑)。
助手:流行らないんですよね。田舎の人は皆車で移動だし。大型のショッピングセンターまで行ったほうが便利だし。
作者:でもこのくらいのお店もなかなか味があるんだけどな。
助手:大型店じゃ手に入らないようなマニアックなものを扱って欲しいですね。

意外とモノが残っていました。
大きな窓にはカーテンが掛かっていたので、外から見れなかったのです。
商品とか、金目のものはありません。ゴミに近いです。
道路と反対側の窓が開いたままでした。
大開店祭が開催されていた時が、ここにもありました・・・。
なぜか応接室にあるようなソファーが放置されていました。
大量の使い捨て!?ハンガーが!!遠くから見ると不気味でした。

作者:ゴミばっかりだな(苦笑)。
助手:まあ、取り壊し中ですからね。

試着室がそのまま残っていました。ちょっともったいない!?
この鏡も、試着のために用意されていたのでしょうか?
売り場の奥のほうは、アコーディオンドアで仕切られていました。

作者:次は美容室だ。ここはドアが開かなかったから、ドア越しに撮影な。
助手:料金なんかもそのまま読めますねぇ。僕は美容院には行かないから、妥当がどうかはわからない(苦笑)。

美容室跡

ガラス張りの美容室。ドアは残念ながら開きませんでした。
ガラス越しにカメラをくっつけて撮影。モデルの写真がやたら多く貼り付けてありました。

作者:2階の締めは喫茶店だな。
助手:ここって別の場所に移転したんですよ。8号線沿いの・・・。
作者:俺も後から発見した。看板のデザインもそのままだったぞ。ビルのテナントというスタンスも一緒。
助手:そこも残念ながら廃業したみたいです。入り口が閉められていました。

喫茶店「かと○あ」跡

ドアが開いています。中に入れそうです。
カウンターには、物が積み上げてありました。
懐かしのダイヤル式公衆電話です。このまま放置していいのかな?
こちらのカウンターは、埃がすごいです。小型の冷蔵庫とかが無造作に置いてあります。
奥は厨房になっているみたいでしたが、荷物が邪魔で入れませんでした。無理したら、可能でしたけど・・・
カウンター席の奥は、小部屋になっていました。どこかの夜景の写真が飾ってありました。
カウンター席の空間には、椅子が散乱していました。

作者:まあ、ざっとこんなもんだ。
助手:あの公衆電話ですけど、厳密には公衆電話じゃなくて、NTTから個人事業者とかが借りて設置する私設有料電話ですよ。
作者:おおっ?そうなのか。だからあんな色なんだな。
助手:NTTではピンク電話って呼んでましたね。べつに、あのコンビとは関係ないですけど(笑)。もったいないですね。売れば結構いい値になりますよ。

おまけ。角の部屋は、青い内装で、用途はわかりませんでした。

次回は3階住居部分の紹介と、屋上の様子をお届けします。最終回となります。お楽しみに!

次回更新につづく

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