1-58 小松市八幡の廃旅館

いよいよ内部の探索です。そこで二人が目にしたものは・・・

内部の探索に期待をふくらませる二人。
まずは1階の探索、と適当なドアから内部に潜入。施錠されておらず、やはり廃墟だからでしょうか?
内部は予想以上に暗く、探索は難航(二人とも昼間の探索ということで懐中電灯の用意がなかった)。
特に階段の周辺は窓が無いので光が入らず、真っ暗。手探りの危険な探索となりました。
これを教訓に、昼間でも内部の潜入がある廃墟探索には懐中電灯を持参するようになりました。

建物内部(2002年探索)

すいません。最初からどこの写真か忘れました。
物置のように使っていた部屋だと思います。
しかし家具類は旅館というより一般家庭にありそうなものばかりですね。

1階のメインとなる空間はなんと浴室でした。
一般家庭にはもちろん立派過ぎますが、温泉旅館としてはどうでしょうか?
最近の豪華かつ広い浴場に比べると、やはり貧弱に映ります。

それでも岩風呂を模してあり、そこそこ本格的です。
窓からの眺めは1階であることとすぐ外が雑草だらけで絶望的です。
なぜか座布団が・・・

階段を上ります。照明は宿泊施設らしいセンスですね。

3階の踊り場です。
この光景を見て2度ビックリ!壁が煤けています。
外から見た鉄扉がここにありました。この扉も黒く煤けています。
やはり、この物件は・・・

こちらは2階の踊り場。この鉄扉は防火扉らしいと推測。
扉は高温に晒されたらしく、塗装が剥げています。
もしこの推測が正しかったら、まさにこの建物は防火扉に守られたといえます。

踊り場から左を見ると廊下が続いています。
お手洗いの表札が見えます。なぜか殿方は「御手洗」、婦人は「手洗」とあります。
書き方からして、やはり集合住宅ではなさそうです。

3階の廊下です。外から見えていた割れた窓ガラスがあります。
突き当りには「リネン室」と書かれたドアが見えます。

部屋のドアには部屋番号と部屋の名前の札がありました。
しかし「杉」とはなんともありふれた名前・・・。地元のゆかりも感じません。
ここが旅館であったことはほぼ間違いないでしょう。

部屋の写真はこれだけ。畳がめくりあがっていますが、極々普通の和室。
実はすべての部屋をチェックしたのですが、その中に
なんとも強烈なオーラを放つ部屋が・・・。
部屋いっぱいに展開された真新しい祭壇?神棚?が・・・!
仏教でも神道のでもない、謎の祭壇。これを見た二人は凍りつきました・・・。
写真を撮ることも忘れ、早々に探索を切り上げる二人でした。

しかも!来たときは気づかなかったのですが、
当時の案内看板(浴場)に灯りが点いています・・・!
これだけ微妙に荒らされているのに、もしかしたら現役!?
先に見た異様な光景の部屋のこともあり、あわてて撤収。

探索を終え、僕もダイゾウさんも興奮覚めやらぬまま物件を後にしました。
二人の推測はほぼ同じでした。

1.この建物は元旅館であったことはほぼ間違いない。
2.それを裏付けるものとして、1階に大浴場、2、3階に部屋(和室)がある。客室だったらしい部屋には番号と名前があった。
3.しかし、名前が「○川旅館」だったかは不明(建物に屋号など名前がわかるものは一切発見できなかった)。
4.この建物が全てではなく、謎の断面から右側にさらに建物が続いていたことも明白。
5.根拠は断面に屋根がくっついていた跡があることと、残っている建物に客を迎える正面玄関が見当たらなかったことがある。
6.正面玄関やフロント、ロビー、食堂などがあったらしい建物はあの断面を境に焼失してしまった。
7.それを裏付ける痕跡が、あの防火扉。この周辺は煤けた壁がそのままで、防火扉も高温に晒された形跡があった。
8.焼失に至った原因は不明。廃墟になる前に焼けたか(火災が原因で廃業になったか)廃墟になってから焼けたかはわからない。
9.建物が半焼したことで旅館としての機能は果たせなくなったが、ある団体(宗教団体?)がこの建物を使っている(いた)らしい。
10.それを裏付けるものとして、館内の電灯の一部が点灯していたこと、祭壇のある(宗教の儀式で使う?)部屋があった。

建物内部(2009年探索)

作者:掲示板にこの物件の最近の写真が貼られてね。ちょっと行ってみたくなった。
助手:あらら、また先輩的にはアンタッチャブルな物件を(苦笑)。
作者:だって、ここ最近は連休が取れなくて遠征は無理だし、近所に未探索の廃墟物件も無いからさ(笑)。
助手:僕は絶対に行きたくないですね。霊的なものより、ドキュン連中に遭遇する確率が高そう。
作者:だから平日の昼間に行くんだよ。ドキュン連中様は大人しく学校か職場に居るから(笑)。
助手:先輩は平日が休みになって探索スタイルが変わりましたね・・・。

1階大浴場の脱衣場です。廃業後に持ち込まれたらしいガラクタで溢れています。

温泉旅館には無用な家庭用洗濯機が・・・。
浴場のガラス戸が割られていました。

大浴場の中にもガラクタが散乱していました。
窓ガラスも割られています。侵入者に相当荒らされているようです。

こちらの浴槽は未だキレイでした。
自宅のお風呂だったら快適でしょうねぇ。

洗い場にもモノスゴイ量のガラクタが。

写真が多くなったので、客室の写真は次のページで!

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